私、右側のカテゴリにありますように、アホほどカメラ持ってますし、使ってきましたが、(今手放しているものもあります。)、一番好きなカメラを1台選べ!!
と言われたら、迷わず
「NIKON F3」
を選びます。
見た目のかっこよさ、各種操作感、ファインダーの見え具合、歴史 など いずれの点からもこれと思っています。
1980年~2000年の長きに渡って販売されたために、玉数が豊富すぎて、値段的な価値としては低いのですが。
(価格的評価だと、F(黒)>>>>F2(黒)>F(銀)>F2(銀)>F3>F4 といった感じでしょうか。)
そんなある日、またまた某オークションで F3 がいくら安価とはいえ、不当に安く出てました。ジャンク扱いで。
でも、F3 というカメラは非常にタフなカメラで、ジャンクにはなりにくい機種です。今まで都合6台の F3 を所有してきましたが、いずれも好調でしたから。
電子シャッター機なんで、電池切れを起こしているとシャッターが切れず、そのことを分かっていない方が「シャッターが切れません。」といいがちでもあります。この時に見かけた ジャンク扱いの F3 もそんな気がして、適当に札を入れて放っておきました。
一度は競り負け、他者の物になったと思っていたのですが、約一週間後に、第一落札者がキャンセルしたとのことで、我が家にやってきたのでした。
到着後、現品確認し、電池を新品に交換したら、何の問題もなく動作しましたとさ。ですよ。やはり頑丈 F3!!(ファインダー内の液晶の表示に若干劣化が見られましたが、主要部分は問題なさそう。)
①②ちなみに、どっちが今回我が家に来た「超初期ロット」かわかります?
これでわかったら、あなたは F3通過ぎますね。
正解は ① が初期ロットです。
さあ、何が違うのか??
これです。↓①②素材が違うのわかります?
① は、NIKON F3 のデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ(いすず117クーペ、初代ゴルフ、ランチア デルタ、スバル SVX、初代 アリスト、アルファロメオ 159・ブレラ、デロリアン などのデザイナーとしても有名)がどうしてもと希望した メルセデスベンツのステアリングに使われていた素材が採用された。と言われています。
ただ、実際には滑りやすいと不評だったため、1982年以降 ② のゴム素材に変更になったようです。
初期物であっても、OH等修理に出すと、オリジナル素材からこのゴム素材に変更されたらしく、いまとなっては、この メルセデスベンツ ステアリング素材 のグリップは貴重らしいです。
あと、
①② シャッター速度の 「B」 がオレンジ色 と 白色 が違う。
多重露出用ダイアル(シャッター右側のつまみ)の形状が異なる。
というあたりが違うようです。
入札時は、何も思っていなかったのですが、どうも我が家に来たのは初期ロットっぽいな。と。
じゃあ、シリアルナンバーを調べてみるか、と調べてみることに。
こちらのサイトで調べてみると、1980年3月 とある。
えっつ(@。@)
F3 って 1980年3月発売開始やで!?
つまりは、この個体は 1980年3月製造 4753台目 と考えられるということです。
80万台が販売されたとされる中の 4753台目。これはもう貴重と言うほかありませんよね。
運命的に我が家に来たこの F3。やっぱ、我が家で面倒見てやんなさい。という啓示だろうか。ということにしておくほかないね(^^;
手放したら、もう二度と手に入らないだろうし。
でも、NIKON F ほどのプレミアはつかないのよ。F3 の初期モデルはね。変更点が極めて小さいことと、絶対的な販売数が多いから。逆に F3 の場合は、生産終了間際ほど、価格は高め。
だから、たぶん手持ちのこっちの方が値段高いと思うけどね(^^;
(初代 NIKON F は、シリアルナンバーが若ければ若いほど値段が高いです。そして、それが黒ならなお高い。逆に後期の銀は求めやすい価格。)
1980年3月製造の、この F3。
初代のオーナーは、たぶん ほぼ定価で、大いなる期待を持って買ったんだろうね。そこから 約38年経ち、私も元へ。
大事にしてやらなあかんかな、そんな気がしている。
NIKON では、まだ保有部品のある範囲内では面倒見てくれるようだから、一度 チェックに出してみようか、という気もする。(もちろん、グリップの素材は、変更しないように言っておかねばならないが。)
そんな少しロマンある出会いについてご報告。